母81歳の賃貸住宅を探して・・入居者差別の問題

 父と母は、この30年以上二人で暮らしてきています。父は、10年以上アルツハイマーを患い一人では生活ができない状態でしたが、母が父をサポートして二人で暮らしていました。最近、母が腰を悪くし父の介護をすることが難しくなったのを機に、父に老人ホームが入居し、父と暮らしてきた今の家から新しい家を見つけることにしました。

 

 東京近郊で、賃貸不動産を探し始めたのですが、高齢者は高齢者というだけで入居を断られるケースが多くてビックリしました。まだ、私はまだ現役で働いておりますので、私が契約者となれば、問題なく賃貸マンションは借りられると思っていたのですが、入居者が80歳と伝えた瞬間に多くの仲介業者からお断りを頂きました。

 

 日本の賃貸不動産の関係者は、少し人権意識が低い方がまだ多いようです。年齢、性別、国籍、人種などで差別をすることに躊躇がない所有者さんや仲介業者さんに、かなりの確率で当たります。

 

 当たり前ですが、年齢に基づく差別も人権侵害です。高齢者は同じ権利を享受する権利があり、住居に関する差別はその権利を制限するものです。そこで、試しに「これは人権問題で、憲法違反ですよ」といった趣旨が記載してあるパンフレットを見つけたので賃貸業者を通じてオーナー様に考え直していただけないかと依頼してみたのですが、全く効果はありませんでした。

 面倒なので、裁判を起こしたりしませんし、それよりも母の家を見つけることの方が私には重要なので深追いはしません。(笑)

 

 結局、憲法に人権が保障されていることは重要ですが、これだけでは、「人の行動を変えるには至らない」ということかと思います。具体的な法律や規制がなければ、これらの権利を守ることが難しいのだと思います。特に、外国人や人種、年齢に基づく住居の拒否といった問題に対して、罰則や明確な規則があれば、問題解決につながると思います。国土交通省さんには頑張ってほしいなと思います。